JAPANブランド JDCA賞

【要翻訳】会期 2007年6月25日~6月30日
【要翻訳】会場 東京デザインセンター ガレリアホール

地域の伝統的な技術や素材などを活かして世界に通用する新たなブランドを創る各地の取組みを支援するために、平成16年度から「JAPANブランド育成支援事業」が中小企業庁によって実施されています。担い手は、北海道から沖縄まで全国各地の商工会議所、商工会です。
このJAPANブランドに採択された108件の内、30のプロジェクトが先月「JAPANブランドエキジビション」として一堂に会しました。
そこで各地から集まったJAPANブランドの中でも特に優れた開発事業を選奨することは、今後事業に参加される企業や団体にとって分かりやすい指標になると考え、日本デザインコンサルタント協会は、JDCA賞を企画発案し選考することにしました。
JDCAは、コンサルティングの実践を積んできたエキスパートの集団であり、単に意匠デザインの良し悪しだけでなく、それがどう経営や社会に結びつくかをも診断することができます。その結果、以下の7事業が選奨されました。

JDCA大賞

愛知・有松商工会
創造と進化 〜有松鳴海絞ブランド〜

(株)コボの山村真一氏のプロデュースによる、現代のハイテク技術と融合させた「光触媒と形状記憶のファブリック」というデザイン開発をおこなった。「400年の歴史がある有松鳴海絞を現代のニーズに変化させたことがみごとである。デザイン、機能さらにコスト面の三つが揃っており、世界にどんどん発信していきたい品々である。」(山川富喜子 幹事)

JDCA最優秀事業賞

新潟・加茂商工会議所
KAMO traditional WOOD Japan

岩倉榮利氏デザインの桐家具を基に「ブランド認定委員会」を立ち上げ、 評価基準を満たした企業の製品について認証を与え、優れた製品を市場に送る基盤を整えた。「モダンインテリアの中で日本的特性を出せていて、グローバルなマーケットにのる力が出ている。」(谷口正和 幹事)

JDCA最優秀製品賞

高知・中芸地区商工会
monacca 魚梁瀬杉再生プロジェクト

杉の間伐材を積層板で包みこむ独自の工法で加工した製品のブランド化。エコアス馬路村と島村卓実氏による協同プロジェクトとして進行している。「間伐材を有効に利用し世界にも通用するデザインにまで高めている。価格も手ごろ、軽い杉のカバンは自然を大切に思う人にぴったり。」(吉村純一 幹事)

JDCAデザインマネージメント賞

福島・会津若松商工会議所
BITOWA FROM AIZU

「美とは」と「美と和」をコンセプトに、プロデュース桐山登士樹氏、デザイン塚本カナエ氏で会津塗の漆器を今に生かした製品開発をおこなった。「若手デザイナーの登用により漆のもつイメージを刷新する製品づくりを評価」(池村明生 幹事)

JDCA地域活性化賞

山形・山形商工会議所
カロッツェリア型ものづくり

「カロッツェリア型ものづくり」とは地域の優れた職人技術を結集し、コンセプター(奥山清行氏)が核となり、 高付加価値型の製品開発と海外展開を目指す新たなものづくり方式。「デザイナーが関わることによって地域産業活性化の新たな切り口(カロツェリア型ものづくり)を見いだしている。」(安次富隆 幹事)

JDCA特別賞

長野・飯田市鼎商工会
飯田水引アート

JAPANブランド事業では、300年余の歴史を持つ水引業界で、初めて海外展示会に出展。今回も、有田昌史氏ディレクションの紅白水引を額装したシンプルな見せ方が高い評価を受けた。「伝統的な水引をインテリアとして商品化、海外の方々にはこの技術はサプライズだと思う。」(勝部忠正 幹事)

JDCA特別賞

石川・山中商工会
NUSSHA

伝統漆器(木製漆塗)、近代漆器(樹脂製品)共に既存の漆器の概念にとらわれないデザインを富田一彦氏と行い、 海外においても購入しやすい商品価格で市場展開を図っている。「デザインの挑戦性を有したビジネスの成功例として高く評価したい、後ろ向きの伝統維持(保護)を目的としていない点に特に注目している。」(安次富隆 幹事)

主催 日本商工会議所、全国商工会連合会
後援  経済産業省、中小企業庁、日本貿易振興機構

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